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私の先生

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森本 亮介さん
2007年卒/文学部史学科
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2018.8.3
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私の先生

文学部校友会の会報第10号が届いた。そこに今年度で立命館を退職される方々の写真が掲載されていたが、その中に私の先生がいらっしゃった。

先生は大変な博識でいらっしゃり、研究職を目指す私のために、貴重な時間を割き、懇切丁寧にご指導をして下さった。サークルにも所属しておらず、親しい友人も数少ない私にとって、先生と西洋史学について尽心館の研究室で話し合った日々は、かけがえのないものである。

あるとき、先生は「研究職を目指すなら」ということで、あえて国立の他大学の大学院を薦めて下さった。それとともに、その大学を受験するために必要な第2外国語や卒業論文についても、きめ細かな研究指導をして下さった。ドイツ語論文の講読を1対1でやっている際、「これぐらいの文章、読めなきゃ駄目だよ!」とご叱責され、私は自分の至らなさを恥じるとともに、辛抱強く接して下さる先生の懐の深さに感動した。

その後、国立の大学院に合格・進学したものの、常に研究指導を親身にアドバイスをして下さったのは、その先生であった。移った先の大学院で、自分の才覚の限界や将来への不安を感じ、研究職を諦めることを先生に申し出た際も、何一つ私を責めることはなく、励まして下さった。そのまま私は私立学校で世界史を教える社会科教諭となった。今でも先生のご専門である分野を教える段に至ると、無性にあの大学生活で先生から学恩を賜った日々を懐かしく思う。

少し早いですが、先生、ご退職おめでとうございます。少しでも先生に近づけるように、精進して参ります。

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