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衣笠寮の最後の三か月

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宮木 正典さん
1977年卒/産業社会学部
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2017.10.16
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衣笠寮の最後の三か月
 
 1972年(昭和47年)に産社に入学し、寮自治会の入寮審査を受けて入寮を許可されたのが取り壊し目前の衣笠寮でした。6月には双ヶ岡の西麓に新しく鉄筋の双ケ岡寮ができるからそれまでの仮住まいと聞いていました。木造二階建て、炊事場、トイレというより便所(なんと汲み取り式!)。風呂はなく銭湯通い。
 しかしそこはバイタリティ溢れる新入寮生、五右衛門風呂があるのを見つけきれいに掃除。どうせ取り壊されるのだからと、建物の羽目板を剥がして焚きつけにし沸いたところへ意気揚々と体を入れるも底板を先に入れることなぞついぞ知らない都会育ち。あちちっと飛び出たことは後々まで語り草にされました。
 カップラーメンはその頃まだなく、インスタントの袋麵に生卵を入れれば高級料理!たまに布団を干せば風にあおられて窓の外を流れるどぶ川に墜落、うちに電話して急遽送ってもらったことも。日夜、アルバイトに集会やデモに疲れ、昼過ぎにやおら起きだして徒歩3分の教室に駆け込み、大学生の本分たる学業に励んだものでした。
 卒業後、上京した折に衣笠学舎に行くたび校舎が増えまた改装され、グランドがなくなっている。寮に足を延ばせば双ケ岡寮と同じ鉄筋打ちっぱなしの立派な建物になったかと思えば、いつの間にか駐輪場に衣替え。行きつけの近くの食堂のおばちゃんは学生が減ったと言ってました。
 小人閑居して空想に耽れば、思い出すのはこの頃のことばかりです。
 ”あの頃はよかったなあ~”

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